公正証書遺言の作成

コラム

公正証書遺言の作成

 

今回は公正証書遺言の作成についてご案内いたします。

 

公正証書遺言の作成は、民法第969条によりますと、2人以上の証人の立ち会いのもと、遺言者が遺言の趣旨を公証人に「口授」して行うこととなっております。

 

すなわち、作成には遺言者の他、公証人と証人2人以上が必要となります。

 

公証人は公証役場の担当者がなりますが、証人は遺言者において準備することが原則です。

 

しかし身近にそのような方がいなければ、公証役場に相談すると弁護士や司法書士を紹介してもらうことも可能です。(ただし別途費用がかかります)

 

実際の作成は、まずお近くの公証人役場に連絡し、日時の打ち合わせをした上で、当日2名以上の証人と必要書類を持参して公証人役場に行きます。

 

なお、公証人役場は各都道府県庁所在地や主要都市にあり、日本全国の公証人役場で作成することもできます。

 

遺言者の必要書類として、実印と印鑑証明書の他に下記があげられます。

 

(日本公証人連合会のHPより)

  • 遺言者と相続人との関係がわかる戸籍謄本
    相続人が甥、姪など、その本人の戸籍謄本だけでは遺言者との続柄が不明の場合は、その続柄の分かる戸籍謄本もお持ちください。
  • 受遺者(遺言者の財産の遺贈を受ける者)の住民票
    遺言者の財産を相続人以外の者に遺贈する場合は、その受遺者の戸籍謄本ではなく住民票をお持ちください。なお、受遺者が法人の場合は、その法人の登記簿謄本をお持ちください(公に認知されている公益の団体の場合は、不要です。)。
  • 固定資産税納税通知書又は固定資産評価証明書
    遺言者の財産に不動産が含まれている場合にお持ちください。
  • 不動産の登記簿謄本
    証書に所在・地番等不動産を特定する事項を記載するために必要です。特に、証書中で不動産の特定をしない場合は、不要です。
  • 証人の確認資料
    遺言公正証書作成の場合、その場に立ち会う証人2人が必要ですので、その方について、住所、職業、氏名、生年月日のわかる資料をお持ちください。
    この証人については、誰でもなれるものではなく、推定相続人、受遺者とそれぞれの配偶者、直系血族等の利害関係人や未成年者等は証人になれません。適当な証人がいないときは、公証役場で証人を手配することもできますので、公証役場にご相談ください。
  • 遺言執行者の特定資料
    遺言執行者とは、遺言の内容を実現する者であり、遺言書に原則として記載する必要があります。通常相続人又は受遺者が遺言執行者になりますのでその特定資料は不要ですが、それ以外の方を遺言執行者とする場合は、その方の住所、職業、氏名、生年月日が確認できる資料をお持ちください

 

 

 

以上のように公正証書遺言を作成する場合は様々な資料が必要となりますので、詳しいことは公証人役場にお問い合わせください。

 

また、遺言者が病気等で公証人役場にいけない時は、公証人に出張してもらうこともできますが、その場合も別途費用が必要となります。

 

そして、作成当日は遺言者は証人の立ち会わせのもと遺言の内容を「口授」して、公証人に書き取ってもらい書面の形にします。

 

そのため、原則として口頭で伝えることとなりますので予め書面を作成し、それを公証人が書き写すというのも原則的には不可となりますので、遺言者が口をきけることが前提となります。(通訳人を介して申述や字書で伝えることも可能になりましたがあくまで例外となります。)

 

最後に遺言者が口授した内容と、公証人が書面にした内容を証人が一致していることを確認し、遺言者と証人それぞれが署名押印したうえで公正証書であることを公証人が記載し、署名押印して完成します。

 

公正証書は3部作成され、原本・正本・謄本とよばれます。

 

「原本」は遺言者、公証人、証人がそれぞれ署名押印した書類で、公証役場で保管されるものとなります。

 

「正本」は原本と同じ効力をもつ原本のコピーとよべるものです。

 

遺言者が亡くなられたのち、正本を使って預金の解約等を遺言の内容に従って行っていきます。

 

正本は遺言執行者の指定がある場合は遺言執行者が保管することが一般的です。

 

「謄本」は原本の控えと呼べるもので遺言者が控えとして保管することが一般的です。

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